第3回ヤマノ・ビッグバンド・ジャズ・コンサート(アーカイブ)
開催概要
■開催日 1972年9月3日(日)
■会場 日比谷公会堂(東京都千代田日比谷公園1-3)
■主催 山野ビッグ・バンド・サークル
■後援 株式会社山野楽器
■協賛 日本コロムビア株式会社
■出場 全国学生ビッグバンドオーケストラ(17バンド)
■司会 いソノてルヲ ※敬称略
山野ビッグ・バンド・サークル
学生ビッグ・バンドが互いに親睦をはかり、情報を交換し、技術を高めあう場をもとう、というこの会が発足したのは1969年の夏でした。現在、サークル参加バンドは19バンドという大規模なものになりました。
もともと、山野ビッグ・バンド・サークルは、仲野彰さんのバンドの公開練習がきっかけで誕生しました。
残念ながら仲野彰とサウンド’71は諸々の都合で解散してしまいましたが、森寿男とブルー・コーツ、今泉俊昭とジ・アウトレイジャースによる例会をひらき、クリニック等を行っております。また、運営は昨年から執行部を作り、3バンドを代表する執行部員がこれを行うようになりました。したがってこの会に対する会員の期待と使命は非常に大きくなっております。
山野ビッグ・バンド・サークルの発展が、ビッグ・バンド・ジャズの普及と発展につながるものと私達は確信しています。
最後に、今回のコンサートを開催するにあたって多大なご後援をいただいた関係各方面の方々に深くお礼申し上げます。 ※当時のプログラムより。2025年現在、このサークル活動は行っておりません。
会員バンド出演順
9月3日(日)
1. 日本医科大学 ミッドナイト・サウンズ・オーケストラ
2. 上智大学 ニュー・スウィング・オーケストラ
3. 専修大学 グリーン・サウンズ・オーケストラ
4. 日本大学 リズム・ソサエティー・オーケストラ
5. 成蹊大学 コンパル・サウンズ・オーケストラ
6. 芝浦工業大学 カレッジ・ソサエティー・ジャズ・オーケストラ
7. 東洋大学 グルービー・サウンズ・オーケストラ
8. 明治大学 ビッグ・サウンズ・ソサエティー・オーケストラ
9. 中央大学 スウィング・クリスタル・オーケストラ
10. 立教大学 ニュー・スインギン・ハード・オーケストラ
11. 日本大学 ブルー・スイング・オーケストラ
12. 法政大学 ニュー・オレンジ・スイング・オーケストラ
13. 東海大学 スイング・ビーツ・オーケストラ
14. 日本大学 ホワイト・リズム・エコーズ・オーケストラ
15. 日本工電子学院 ブラック・ノート・オーケストラ
16. 学習院大学 スカイ・サウンズ・オーケストラ
17. 慶應義塾大学 ライト・ミュージック・ソサエティー・オーケストラ
ゲストバンド
※当時のプログラムに掲載されたバンド紹介(五十音順)
今泉俊昭とThe Outragers
昨年10月末に山野楽器ホールにて結成。アウトレイジャースとは乱暴者・無法者という意味ですが、その名のとおり非常にエキサイティングな変拍子ジャズ・ロックを中心に演奏しています。
今泉俊昭は、関西で猪俣猛や宮川奏、前田憲男等とコンボで活躍。24才で上京し、西条孝之介とウエスト・ライナーズに5年程参加。後、八木正生セプテットに参加していたが、病気で1年程のブランクがあき、フリーの期間が若干あり。有馬徹とノーチェ・クバーナを経て見砂直照と東京キューバンボーイズに参加。現在チーフ・アレンジャーとして活躍中。
【出演メンバー】編曲/Con/Tp:今泉俊昭、Tp: 竹村繁、小原正勝、堀内保孝、中沢健次、Tb:大高実、AS:小黒和夫、長野峨、TS:谷口和典、斉藤清、BS:苅部義郎、Pf:鷹野清、Bs:鈴木淳、加村正春、Dr:杉下昭太、Per:能見義徳
宮間利之とニュー・ハード
本邦唯一のモダン・ジャズを標榜するビッグ・バンドとして昭和32年結成以来、常に意欲的な活動を続けて来ました。このバンド・カラーは、リーダーの宮間を中心に大家族のように息があって、エリントン、ベイシー等の一流のビッグ・バンドと相通じるところがあります。
メンバー全員が、スター・プレイヤーですが、第二の魅力は、ジャズを演奏するのに特に大切なアド・リブプレイヤーをそろえ、ハートのあるソロに本領を発揮させます。また、ニュー・ハードは数多くのTV・ラジオの音楽番組、又LPレコードでの活躍、その素晴らしいサウンドは軽音楽界の定評です。
【出演メンバー】リーダー:宮間利之、作・編曲:山本幸三郎、Gt:山本幸三郎、Dr:広見優、Pf:今城嘉信、Bs:国定正夫、AS:小黒和命、中山進治、TS:前田章二、斉藤清、BS:松井三樹、Tb:片岡輝彦、上高政通、戸倉城一、青木武、Tp:羽鳥幸次、村田文治、佐野健一、藤崎邦夫
森寿男とブルー・コーツ
我が国フル・バンド界で、まさに“名門”の名にはじないのが森寿男とブルー・コーツです。結成以来20年、このオーケストラにはジャズの伝統が脈々と流れています。メンバーは、若手中心に切替りましたが、その音楽に対する心がまえは非常に純粋で、常に快くスイングしております。特に奇をてらわず、充実したアンサンブルと、ベイシー、エリントンのレパートリーでジャズ愛好家からは大きな支持を受けて居ます。
ブルー・コーツのバンド・カラーは一口に言って“良心”と言えます。常に良心的な音を出し、接触する関係者に対して良心的な行動を取る音楽家の集団なのです。
私はジャズ界で20年以上評論、解説にたずさわって参りましたが、ことフル・バンドに関しては審判台を降りて、双手でブルー・コーツを声援いたします。それも自分の良心に従ったまでのことです。(いソノてルヲ)
【出演メンバー】バンド・リーダー/Con/Tp:森寿男、Tp: 本木英夫、北里典彦、川井錦一郎、熱田修二、Tb:皆沢義一、早川隆、鍵和田みちお、青柳善二、AS:五十嵐明要、中込勝、TS:田辺信男、有我幸夫、BS:白子正生、Pf:上里、Bs:加村雅玄、Dr:野口迪生、Gt:橋本信二