仙台店 2F 管楽器フロア オーボエ
人気のリードはこうしてつくられていた!
~人気のリードはこうしてつくられていた!~
仙台フィル首席オーボエ奏者西沢澄博先生のリード製作現場を見学してきました♪
~西沢澄博先生のご紹介~
1979年青森県弘前市出身。2001年東京文化会館新進音楽家デビューオーディションに合格(ソロ・室内楽の2部門)。東京文化会館大ホールで行われた合格者によるガラ・コンサートに出演。 2002年4月に東京音楽大学を卒業と同時に仙台フィルハーモニー管弦楽団に入団。
同年、小澤征爾氏とチェロのロストロポーヴィチ氏が行った「キャラバン2002」のメンバーに選ばれ東北各地で演奏を行った。 オーケストラ以外にもソロや室内楽活動も盛んに行い仙台フィルの定期演奏会などにもソリストとして登場している。これまでにオーボエを宮本文昭、安原理喜の両氏に師事。また、アフィニス夏の音楽祭においてV.シュトルツェンベルガー、K.クリユスの各氏の指導を受ける。 現在、仙台フィルハーモニー管弦楽団オーボエ首席奏者。仙台ジュニアオーケストラ講師、宮城学院女子大学音楽科非常勤講師も務める。
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この丸い筒状の木材が、オーボエリードの原料”ケーン”です。切り出す前のナチュラルな状態を見たことがある方は少ないのではないでしょうか?(スタッフも実物を見たのは初めてでした)良いリードを作るにはまず素材選びから♪なんと、こんなにたくさんあっても全てが使えるわけではないそうです...!ここから使えるものを1本1本厳選していきます。この”丸い筒”がこれからどのように変化していくのでしょうか...?
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①リードの下準備
まずは筒状のケーンを均等の長さに切りそろえていきます。天然素材のため、繊維がねじれていたり歪んでいたりすところもあります。西沢先生は、乾いたときに開きにくくなるようにできるだけr(アール)の緩やかな箇所、きれいな部分を選んで切り出しているそうです。
ミニギロチンのような工具を使ってサクサク切っていく様子は、見ていてとても楽しかったです♪ -
②仕上がりに直結!削り作業
長さを切りそろえた後は、ケーンを削っていきます。まずは内側をカンナがけ。これがリードの仕上がりを左右する重要な作業!1/100mmずつ厚さを変えられる機械を使っての非常に繊細な作業でした... -
③舟形ケーン
内側を削ったところで、次は側面。工具に固定し、何度も微調整を重ねながら削っていき、これでいわゆる”舟形”になりました。この状態のケーンを購入して、自分でリードを製作する方も多いのではないでしょうか? -
④事前準備が必要不可欠!
ケーンを削って成形した後は、カッターを使って半分に折り、チューブに固定します。ようやく見慣れた形になってきましたね。そしてタッパーの中には仮留め用のワイヤーの輪っかが、大量に作ってありました!効率よく作業するためには、事前の準備が欠かせませんね♪ -
⑤あなたは何色の糸巻き?
いよいよリードに糸を巻いていきます♪オーボエ吹きのみなさん、普段使っているリードの糸巻きは何色ですか?メーカー、モデルごとに様々な色のリードがありますね。さて、糸巻きの糸の材質でも音が変わるということはご存じでしょうか?シルクやポリエチレンなど、リードを製作する際には自分好みにカスタマイズするのも楽しいですね♪ -
⑥巻いてます
糸が決まったら、針金側から隙間のないようにぐるぐる巻いていきます...♪途中でずれてきたり、切れてしまうことも... -
⑦完成...?
糸も巻いたし、ようやく完成♪
...ではないのです!
ここからさらに削って仕上げていきます。 -
⑧まだまだ続く!削り作業
仮留めの針金を外し、先端を切り落として息が通る状態に。(なんとここまで先端はくっついていたのです!)
そしてナイフで先端を削っていきます。★7割位機械で削ったら、あとは手で
→機械仕上げはどうしても粗くなってしまうため、西沢先生は手仕上げの部分を多めにとっているそうです。
1本につき20~30分かけて慎重に仕上げていきます... -
⑨一旦休憩...
先端に続いて真ん中を仕上げた後は再度針金を巻きます。そうすることで開きの調整、2枚のケーンのズレを防止しているとのこと。
まだまだ調整が続きますが、すぐに仕上げていくと状態が変わりやすくなってしまうため、なんとここで2~3日放置... -
⑩先生自ら吹いて最終チェック!
最後は先生自ら音程や吹き心地のチェック♪実際に曲を吹いて確認することで、リードの耐久性もチェックしているそうです。
吹いては削って、微調整を繰り返し、実際に曲が吹けるぞ、という段階でようやくOKとなります。厳しいチェックを通ったものだけが店頭に並びます。人気の理由はここにありですね♪ -
⑪完成...!
ついに完成です!
丸い筒状だったケーンがこんなに美しいオーボエリードとなりました♪
※スタッフのリクエストにより、特別にピンク(絹)の糸巻きで巻いていただきました。 -
*多種多様の工具
1本のリードを作るにあたって、こんなに多くの工具・マシンが使われているのです!(写真に写っているのはごくごく一部です!)効率よく作業するため、それぞれに役割があり、中でも刃物を使った作業が多く、切れ味を維持するために日ごろのお手入れが欠かせないそうです。工具の多さ=先生のこだわりが詰まっているんですね♪
西沢先生、貴重なお時間をいただき
ありがとうございました! -
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