銀座本店 5F 管楽器フロア リコーダー
- トップページ
- 店舗情報
- gw-recorder g-wind 銀座本店 5F 管楽器フロア リコーダー
- 木製リコーダー 素材による違い
木製リコーダー 素材による違い
木製リコーダーの素材を知って、自分好みの楽器を探しましょう!
木製リコーダーの素材はさまざまあり、それぞれ音色や吹き心地、手にしたときの印象に違いがあります。しかも木材は天然のものであり、同じ種類の材質であっても、産地や伐採した時期、乾燥や加工の仕方でまったく異なる個性を持つこともあるので、そこに木製リコーダー選びの楽しさ、面白さを感じる方も多いでしょう。
古くから定評のあるのはボックスウッド(ツゲ)です。ボックスウッド材製の楽器は、ソロからアンサンブルまで、どんな場面でも、そのつややかでのびのある音色が引き立ちます。
メイプル、ペアー、チェリーといった管体が白っぽい色の比較的柔らかい木材は、息の入りがスムーズで、他の楽器とも溶け込みやすい音色なので、楽器を始めたばかりの方やアンサンブルでの使用に適していると言われています。
パリサンダーやローズウッド、グラナディラなど褐色系の比較的硬い木材は、音が遠くまで飛び音量も出るので、メリハリの利いたサウンドを楽しむことができます。ソロ向きとも言われています。
また、硬い木は重く、柔らかい木は軽い傾向があります。初めての1本をお探しの方には、軽量で扱いやすく、吹奏感も軽めで息がそれほど強くなくても鳴ってくれる、柔らかい素材をおすすめしています。他の管楽器のご経験がある方は、ある程度重量感があり息がたっぷり入る硬めの素材を好む傾向があります。
-
【メイプル】
メイプルは、日本では「楓」や「紅葉」と呼ばれているなじみ深い木で、日本国内だけでも数十種類が生育しています。日本以外では、北米東部やカナダなどが産地です。
柔らかく割れにくいので、加工がしやすい材質です。なめらかで手触りが良く、絹のような光沢があります。クセのない素朴で溶け込みやすい音色が持ち味です。
もともとの白い管体も魅力的なのですが、表面を着色し、個性を出したモデルもあります。着色には音色を引き締める効果もあります。 -
【ペアーウッド】
ペアーウッドは、その名の通り洋梨がなる果実木で、メイプルより少し薄茶がかっている材質です。まろやかで素直な音色はアンサンブルにも適しています。息に対する反応がよい素材で、楽器を始めたばかりの方でも楽にコントロールできる点も魅力です。
産地は、イタリアやスイスなどヨーロッパ全域、西アジアの一部でも生育しています。
メイプル材と同様、表面を着色したモデルもあります。 -
【ボックスウッド】
ボックスウッド(ツゲ)は、リコーダーの材質としてはバロック時代当初から使用されており、多くの製作家が愛した定番の素材です。
硬さも音質も中間で、音の粒立ちの良さと暖かみのある音色でどんな曲想でもその魅力を発揮できます。
ヨーロッパ産は特に高級品とされています。ヨーロピアンボックスウッドは他の産地のボックスウッドよりも緻密で硬めの素材になり、ややはっきりした音色になります。大きな節ができやすいため、外観の良い材質は稀少です。
近年、ヨーロッパ産のみならずボックスウッド材全般の入手が難しくなっているため、代用品としてボックスウッドに似た木(カステロボックスウッドなど)を採用するブランドも多くなってきています。 -
【ローズウッド】
ローズウッドは、赤褐色で美しい木目を持つ材質です。ギター、マリンバなどの楽器や高級家具に使用されています。バラに似た香りがする木なので、ローズウッドと名づけられたと言われています。
艶やかで芯があり、遠達性のある音色です。音のボリュームもあるのでメリハリのある表現が得意です。
近年、乱伐による資源減少が進み、保護のため、輸出入や取引が大幅に制限されるようになっています。ブラジル政府は、ローズウッド1本を伐採したら新しく1本を植樹しなければならないという法律を定め、資源保護に努めています。
似た性質を持つ素材としては、パリサンダーがあります。ローズウッドよりも入手しやすく比較的お手頃価格なので、人気が高まっている素材です。 -
【グラナディラ】
グラナディラは、つやのある黒色の材質で、クラリネットやオーボエ、ピッコロなどにも使用されています。楽器の材料には最低でも樹齢70~80年程度経っているものを使用します。
水に沈む比重の重い木で、力強く輪郭のはっきりした音色が特徴です。吹きごたえがあり息もたっぷり入るので、リコーダー以外の管楽器経験者にもおすすめです。
グラナディラも環境保護のため、輸出入や取引に制限がある材質です。タンザニアやモザンビークなどではさまざまな保全活動が行われています。