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 2000年代
内藤 章(Tb) 関西学院大学 K.G.スウィング・チャリオティアーズ OB
2003年 第34回大会 出場
2004年 第35回大会 出場 (審査員賞受賞)
2005年 第36回大会 出場
2006年 第37回大会 出場
(第39回大会寄稿)

K.G.スウィング・チャリオティアーズ 16年ぶりの入賞!

 「OHH!! I LOVE JAZZ!!」
 表彰式の舞台上でマイクを握り締めて叫んでいる髪の毛モジャモジャの男。一瞬でまわりのメンバーにもみくちゃにされて、よりモジャモジャヘアーに。K.G.スウィング・チャリオティアーズが16年ぶりに入賞した瞬間の自分の姿である。「誰やねん??この気持ちの悪い顔をしたやつは…。」卒業してから久々に入賞した時のYAMANO演奏VTRを見ていると、喜んでいるのか泣いているのかよくわからない生理的に受け付けたくないクシャクシャになった自身の顔がそこにはあった。  我がハンサムシュガーフェイスが潰れ腐った林檎の顔になった夏。YAMANOの舞台には人の「顔」そのものを変えることのできる天使と悪魔が存在する。

 第35回YBBJCの夏、我がチャリオティアーズは「16年ぶりに入賞」することを目標にしていた。60年以上のバンドの伝統を持つわりには、YBBJCにはメンバーの気分次第で参加をしてこなかった。しかし、この年は違った。「美しく力強い音色」を追求し続け、それを誇りに挑んだ本番当日。だが、そんな誇りは一瞬で霧散した。舞台脇で前最優秀バンドの圧倒的な演奏を聴き、暗転中の舞台上に座った時には緊張が限界を超えていた。客電が落ちると、聴衆の視線が一斉に舞台上へ向けられ悪魔の目のように思えた。自分の顔色が緊張でコバルトブルーに近づいていくのがわかった(悪魔だ。ここにはデーモンが存在しているわよ!)。ビビる自分をハタに、眼鏡の奥を光らしながらバディ・リッチの曲を口を全開にさせて叩くバンマスD松本氏。山下洋輔氏作曲の『10THテーマ』のロングソロを鬼の形相で煌びやかな音色を奏でるコンマスP高木氏。今まで作り上げてきたバンドの美しく力強い音色が響き渡る。そのサウンドは自分の体を包みこむ天使の羽衣かのように思えた(ここは楽園か!天使の園か!)。仲間たちの演奏に包まれ、3曲目ミシェル・ルグランの『Fast Food』のソロに挑む。ソロマイクのセッティングの際、後ろを振り返ると、そこには確かに天使が存在した。後方の仲間たちの天使のような微笑が自分に向けられている。悪魔と天使。両者が存在する舞台上。無意識下で自分は高速パッセージのソロを吹き続けた。半分白目だった。演奏終了後、楽器を持った手には血が流れていた。スライドで挟んだことさえも気がつかないくらい演奏に集中していた。客席を見ると、悪魔と思えた聴衆の顔は天使に変わっていた…。

 音楽は「顔」を変えることができる。YBBJCを通じて自分自身の顔も変わった気がする(よりハンサムに)。嬉しかったり、悔しかったり、仲間と共に奏でた4年間のメロディが今も自分を笑顔にしてくれる。YBBJCの想い出は卒業した今でも自分に音楽を続ける原動力となってくれる天使の贈りものである。

 YBBJCに出演する皆さん、チャリオティアーズの後輩たち、この会場を貴方たちの演奏で天使の楽園にしてくれることを切に願います。

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