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◆サディスティック・ミカ・バンド
  1972年結成、1975年解散

 加藤和彦と当時の奥さんの加藤ミカ、そして つのだ★ひろ の3人で「サイクリング・ブギ」を作った事からスタート。当時はグラム・ロックが流行っており、それっぽいコスチュームと音作りで素材がブギという取り合わせが新鮮に感じられた。

 ファースト・アルバム「サディスティック・ミカ・バンド」(現在生産中止)はお正月に東芝のスタジオで録音。お正月は東芝もお休み期間で、スタジオ使用料を払おうにも払えない・・・・。そこで守衛さんにご祝儀と一升瓶を下げていって使用させてもらったとか!? そうして、そのままスタジオを使用して録音完了までおこなったとかいわれている。このときのメンバーは基本的には5人で、プラス・セッションという感じで当時オフ・コースの小田和正(お正月休みで自宅にいるところを電話で呼び出されたとか・・・)等、加藤和彦の人脈の広さで結構凄いメンバーが参加している。
 サウンド的にはいわゆるセッション・アルバムの雰囲気で終始してしまい、グラム・ロック的な面白さはあるものの、若干とりとめのない出来になってしまっている。この時の5人とは加藤和彦&ミカ、高中正義、小原礼、高橋幸宏。アナログの初回発売時には「サイクリング・ブギ」のシングルが付いていた。

 セカンド・アルバム「黒船」は今でも名盤として君臨している。トータル・コンセプトを設定したことにより完成度が高いものとなっている。プロデューサーはクリス・トーマス。彼と一緒にアルバムを制作するようになったきっかけは、ファースト.・アルバムを加藤和彦のイギリスの友人に聞かせたところ、結構な評判となり、その中の一人からクリス・トーマスを紹介されたという事らしい。
 このアルバムからキーボードの今井裕が参加して6人編成となった。サウンドもタイトでフュージョンの香りもある作り。「黒船」というアルバム・タイトルが示す通り、コンセプトは「洋風のものが日本に入ってきた時・・・」というもので、日本人がやたらと洋楽をやっている(洋風のサウンドの追求?)といった事へのアンチ・テーゼといった意味合いも含まれていたらしい。
 オープニング「墨絵の国へ」〜静かなサウンドは鎖国状態の日本を表し、続く「何かが海をやってくる」で黒船の来襲を匂わせている。3曲目はノリの良いロックン・ロール・ヒット・チューン「タイム・マシンにお願い」。そしてこのアルバムのハイライトとも言える「黒船〜嘉永6年6月2日・・・6月4日」へと突入する。インスト・ナンバーでフュージョンと言われてもおかしくない出来。高橋幸宏のタイトなドラムスに高中正義の鋭い切れ味のギターが聴きもの。アナログではB面の最初「よろしくどうぞ」は、長崎の出島に西洋が入り込んできた様子を、チンドン屋のような雰囲気をサックスで出している。そして「どんたく」、「四季領歌」、「塀までひとっとび」、「颱風歌」、「さようなら」と一気にたたみこんでくる。中でも「塀までひとっとび」は言葉遊びの面白さというか、よくわからない詩がスピード感のあるサウンドに乗って爽快感すら感じる。

 サード・アルバム「ホット・メニュー」は打って変わってバラエティに富んだ楽曲が揃い、よりフュージョン色が強まっている。

 サディスティック・ミカ・バンドのオリジナル・アルバムは残念ながらこの3枚しかない。ライヴ・アルバムよして「LIVE IN LONDON」があるが、このアルバムはロキシー・ミュージックと共に行ったイギリス・ツアーのライヴで、もともとレコード化する予定はなく、また、そのため(録音用)の機材を持参する金銭的余裕なかった状態であったため、音源自体は記録用に残されたモノラルのカセット・テープ。後にこの音源をもとに電気的処理により擬似ステレオとしたもので、音質は決して良いものとはいえないが、演奏内容はスピード感、ファンキーさ共に申し分なく、音の悪さを忘れて聴き入ってしまう。ここでもやはり「黒船」が最大のききもの。このイギリス公演ではベースが小原礼から後藤次利になり、チョッパーが存分に聴ける。
 このnイギリス・ツアーの時には、いろいろなレーベルから契約のオファーがあったらしいが、当時はずっとイギリスで活動してゆくことへの不安や、契約書が電話帳くらいの厚さでしかも英語。細部まで理解することはとても無理・・・・といった様々な理由もあり断念するに至ったという。

 サディスティック・ミカ・バンドの終焉。それは加藤和彦とミカの離婚がきっかけとなった。解散後、加藤和彦はソロ活動。残りの4人はサディスティックスとしてしばらく活動していた。

 1985年6月の国立競技場「ALL TOGETHER NOW」というイベントでミカ・バンドはヴォーカルにユーミン、キーボードに坂本龍一を迎えて一瞬復活した。

 1988年にはボーカルに桐島カレンを迎えそしてバンド名も「サディスティック・MIKA・バンド」から「サディスティック・MICA・バンド」となりアルバム1枚、そして、コンサート、そのライヴを収録したCDとビデオを残してあっさりと復活→消滅。

 2006年キリン・ラガー・ビールのCMでボーカルに木村カエラを迎え「タイム・マシンにお願い」が!
そしてSadistic Mikaela Band としてレコーディング。


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