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| 31-40回 |
山野楽器店頭で配布中のJamSpotに好評連載中の連載コラムです。 |
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| ●吉岡正晴…東京生まれ。ソウル、R&B、ブラックミュージックの
音楽評論家。DJ。著書に7組のソウルアーティストの激動の生涯を
描いた『ソウル・サーチン』(音楽之友社)など。毎週日曜午後2時
から5時までインターFM(76.1)でオンエア中の「ソウル・ブレンズ」
内のコーナー、「YAMANO MUSIC JAM」(16時30分から50分まで)では、僕がDJマーヴィン、DJ凌木智里とともに、毎回一組のアーティストを特集、紹介しています。そのアーティストにまつわる思い出やリクエストなどがありましたら、どんどんおよせください。インターFMのファックスは、03-5444-0251メールは、marvin@interfm.co.jp |
| 第53回<ベイビーフェイス> |
プレイリスト。
数多くのカバー・アルバムがこのところ出てくる。その中ではロッド・スチュワートの『グレイト・アメリカン・ソング・ブック』が最大級の大ヒットとなった。これは、アメリカのスタンダード・ソングを中心に選曲したものだが、なんと今度は、自分が生まれ育った1970年代の作品群をカバーしたアルバムが登場した。しかもそれを作ったのが、誰あろうベイビーフェイスだ。
ベイビーフェイスの最新作『プレイリスト』は彼自身が十代の頃に大好きだった作品ばかりをカバーしたアルバムだ。それもすべて白人アーティストの楽曲ばかりをカバーした。これほどR&B臭のないアルバムもない。
たとえば、エリック・クラプトンの「ワンダフル・トゥナイト」、ジェイムス・テイラーの「愛の恵みを」、「ファイアー・アンド・レイン」、ボブ・ディランの「天国への扉」、ブレッドの「ダイアリー」、ジム・クローチの「タイム・イン・ア・ボトル」などを歌う。

ベイビーフェイスはこの作品について「自分の過去を形作ったのがこうした曲であり、これらの作品はこんどは自分の将来を形作るものになると思う」と語る。
R&Bファンは果たしてどう捉えるのだろうか。そして21世紀に聴く1970年代ヒットをポップスファンはどう聴くか。いずれにせよ、注目盤だ。 |
| 第52回<ジェームス・ブラウン紙ジャケットシリーズ> |
紙ジャケ。
2006年12月25日急逝した「ゴッドファーザー・オブ・ソウル」ことジェームス・ブラウンの作品から10枚がこのほど紙ジャケットで発売された。しかも内8枚が世界初CD化という快挙。1960年代から1970年代までの作品群だ。特に1960年代の『スーパーバッド』、『ザ・ポップコーン』など名作が目白押しだ。
たとえば、1971年発表の『スーパーバッド』は、ブッツィー&フェルプスのコリンズ兄弟が参加しているアルバム。この兄弟のベースとギターのハーモニーは、JBズファンクの中でもひときわ目立つ。モノクロの写真にピンクのタイトル文字のシンプルなジャケットデザインも強烈な印象だった。
ジェームス・ブラウンは何枚ものインストゥルメンタル・アルバムをリリースしているが、『ザ・ポップコーン』(1969年)もそんな一枚。ここに収録されている「チキン」は、今ではジャズファンなら誰でも知っている曲になったが、あのジャコ・パストリアスがこれを取り上げて有名になった。このアルバムでは、ジミー・ノーランのギター、フレッド・ウェスリーのトロンボーン、クライド・スタブルフィールドのドラムスなどが聴かれる。こうしたジャズ・ファンクは、ブラウンが実はとても得意とするもので、ライヴなどでもときおり、オルガンのところに行き、プレイを見せたりする。いずれにせよ、ジェームス・ブラウン・ファンの人、ファンク・ファンの人、一度チェックされるといいと思う。
(2007-09) |
| 第51回<スタックス創立50周年を記念して50曲入りオムニバス> |
半世紀。
メンフィスの名門ソウル・レーベル、スタックス・レコードが産声をあげたのが、1957年。今年はちょうど50周年になる。それを機にユニバーサル・レコード(コンコルド・レーベル)がスタックスを再活動させることになった。その第一弾は、アース・ウインド&ファイアー・トリビュートだったが、続いて出るのが、『スタックス50』というスタックスから出た50曲のヒットの2枚組オムニバス。まさにスタックスの歴史を端的に俯瞰する非常にわかりやすいオムニバスで、北のモータウンに対しての南のスタックスというサウンドの差異が特徴的によくでている。
スタックスからのという以前にアメリカン・ソウル・ヒットの数々が収録され、ただ流しているだけで1960年代から1970年代初期までのソウルの空気感が漂う。サム&デイヴ、オーティス・レディング、エモーションズ、バーケイズ、ウィリアム・ベルなどなど時代を彩ったヒット曲が見事だ。
ところでスタックスのスタートは長く1959年と言われていた。ではなぜ1957年をスタックス創始年としたのか。実は、創始者であるジム・スチュワート(弟)とエステル・アクストン(姉)の兄弟がテープレコードを購入し、最初のレコーディングをして、それを地元のローカルレコード会社へ売ったのがこの年だという。そういえば、モータウンのスタートも正確には1959年だが、「モータウン25」は1983年に行われた。(1958年をスタート年として計算した。ベリーも原盤制作は1958年以前から始めていた)1957年にせよ、1959年にせよ、50年経ってもこうして聴かれているというところがすごい。(2007-08) |
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| 第50回<21世紀のグラディス・ナイト〜エリザベス・ウィザース・デビュー> |
強運。
子供の頃からゴスペルを歌い、歌の世界での成功を目指し、自分の意志でその階段を着実に昇ってきたシンガー、それが今年ブルーノートからデビューしたエリザベス・ウィザースだ。
彼女は、北部出身でニューヨークにでてきて、アルバイトなどをしながら、いろいろなオーディションを受けてチャンスをつかむ。映画にもなって大ヒットした『カラー・パープル』のミュージカル・ヴァージョンに出演し、その歌唱が認められ、ブルーノートとの契約に進んだ。さらに、イベントでポール・マッカートニーの前で歌うことになり、彼女の歌を気に入ったポールから、彼の結婚式で歌ってくれとじきじきに頼まれたという、実力と強運の持ち主だ。
エリザベスのデビュー作では、スロー・バラードからミディアム調の曲までいろいろと歌われるが、そのやさしく温かみのあるソウルフルな歌声が、かつてのソウル・シンガー、グラディス・ナイトを彷彿とさせる。ベット・ミドラーでヒットし、グラディスもカヴァーしている「ウィンド・ベネス・マイ・ウィングス」など、まさにグラディス節が全開だ。
日本盤にはボーナス・トラックで「ソウル・サーチング」というドラマティックな作品が収録されているので、ぜひ、エリザベスに注目されたら日本盤をどうぞ。注目の新人の登場だ。(2007-07) |
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| 第49回<ディープな歌声再び〜メイシー・グレイ最新作登場> |
ディープ。
独特のしわがれ声、ディープでソウルフルな歌声で一躍人気を集めたシンガー、メイシー・グレイがレコード会社を移籍し、約4年ぶりの新作『BIG』を発売した。
今回は、プロデュースにブラック・アイド・ピーズのウィル・アイ・アムらがあたっているが、じっくりと時間をかけて作っただけのことはある作品に仕上がった。なんといっても、デビューした時の「アイ・トライ」などのヒットで聴かれるメイシーの声は最大の魅力。彼女が歌えば、どんなポップな曲でも瞬時にソウルになる、そんな感じだ。
ジェイムス・ブラウンの「マンズ・マンズ・ワールド」をサンプリングした曲「ゲットー・ラヴ」や、ギルバート・オサリヴァンの「アローン・アゲイン」にインスパイアーされた作品「ストレンジ・ベヘイヴィア」など、印象に残る曲が多い。ゲストにはナタリー・コール、ファーギー、ロミカなども参加。
メイシーは、実際に会ってみるとものすごく背が高く(180センチは楽に越える)、がっしりしているが、しゃべり声はアニメのキャラクターのようにかわいく、そのギャップが実におもしろい人物だ。いってみれば、ディープでファニーな人物である。(2007-06) |
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| 第48回<ジョス・ストーンの新作は3作目にして『イントロデューシング』> |
自信作。
2003年マニアックなソウルヒットのカバー曲を多数歌ったアルバム『ザ・ソウル・セッション』で衝撃デビューを飾ったジョス・ストーン。当時まだ16歳だったジョスはとてもそんな年齢とは思えない深みのあるソウルフルな声とませた歌唱を聴かせ世間を驚かせた。なにより、その年齢と、イギリスの片田舎出身の白人ということでも度肝を抜いた。
そんな彼女が2作目を出し、さらに2007年待望の3作目を出した。それが『イントロデューシング』というタイトルの新作だ。「イントロデューシング」というタイトルはもちろん「お目見え」とか「紹介」といったニュアンスで多くの場合、デビュー作につけるタイトルだ。ところがジョスは通算3作目にこれをつけた。
というのは、彼女が過去2作と違い、今作では「クリエイティヴ・フリーダム(創作の自由)」を獲得して制作した。プロデュースにトニ・トニ・トニのラファエル・サディークを迎え、自分が歌いたい曲を、自分が歌いたいサウンドで作ることを徹底的にやったらしい。そこで、このようなタイトルになったというわけだ。まさに自信作だ。
中身も過去2作と違ったサウンドで、かなり大人の雰囲気も出てきたソウル作品になっている。
ジョス・ストーンは1987年4月11日生まれなので、ちょうど20歳になったところである。(2007-05) |
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| 第47回<<アトランティック60周年記念〜アトランティック・ソウル1500> |
遺産。
1947年にアーメット・アーティガンとハーブ・エイブラムソンによって設立された一インディ・レーベル、アトランティック。当初はソウル、R&B、ジャズなどをレコーディングして発売していたが、徐々にポップ、ロックの分野にも領域を伸ばし、今では一大メジャー・レーベルとなった。そして、今年ちょうど設立60周年を迎える。その間にリリースされた膨大なカタログの中には、様々な名盤が残っている。そんな中から、ソウル・ミュージックの歴史の中で重要なものを中心に50枚のアルバムが選ばれ、一挙に発売された。しかも、価格も1500円というお手ごろな値段だ。まさにここに残る作品群は「アメリカン・ソウル・ミュージックの遺産」と言ってもいい。
今回は50年代から70年代にかけてのアトランティック・ソウルの中から50枚が選ばれたが、この中には国内で初めてCD化されるものが11作品ある。クラレンス・カーターの『パッチズ』、ソロモン・バークの2枚、ビギニング・オブ・ジ・エンドの『ファンキー・ナッソー』、エイス・スペクトラムの『インナー・スペクトラム』などだ。特に、50年代から一世を風靡したR&Bヴォーカル・グループ、ドリフターズの作品は貴重だ。特に1962年の『ラストダンスは私に』は世界初CD化だという。
レイ・チャールズ、アレサ・フランクリン、スピナーズまで今回リリースされる作品群のジャケットは当然だが、当時のものを再現している。サウンドの変遷ももちろんだが、60年代のジャケット、70年代のジャケットと、ソウルのヴィジュアルも時代を追って変化しているのがよくわかる。(2007-04) |
| アトランティック・ソウル 1500はこちらから>> |
| 第46回<デヴィッド・T・ウォーカー『デヴィッド・T・ウォーカー』> |
テーマ。
毎週日曜日、インターFM(76.1mhz)で放送中の『ソウル・ブレンズ』では4時半から『YAMANO MUSIC JAM』をお送りしているが、それとは別に『ソウル・サーチン』というコーナーが3時過ぎからある(現在一時休止中)。そのコーナーのテーマ曲にしているのが、「ホワッツ・ゴーイング・オン」で、このインストゥルメンタルを演奏しているのが、デヴィッド・T・ウォーカーというギタリストだ。マーヴィン・ゲイの傑作を、実に味わい深いギター音が奏でる。
デヴィッドは、ロスアンジェルスを本拠とするスタジオ・ミュージシャンのギタリストで、ライヴでも大活躍している。このアルバム自体は1971年にアメリカのオード・レコードからリリースされ、当時ちょっとした話題になったが、本国ではずっと廃盤になっていたもの。特に70年代から80年代にかけてフュージョンブームなどでデヴィッドの人気が上がったが、ずっとCDは発売されずにちょっとした「コレクターズ・アイテム」になっていた。
デヴィッドはオード・レコードに3枚のアルバムを残しているが、今回、その3枚すべてがCD化され発売される。世界初CD化だ。まさにファン待望のCD化だ。71年の作品だが、今聴いてもまったく色褪せない見事なギター・アルバムである。
ソウル、ファンク、ジャズ、あらゆる要素を含み、しかもほんの2-3秒でデヴィッドとわかる超個性派の音は多くのファンを魅了してやまない。日本ではドリームズ・カム・トゥルーのライヴのバックなどもやっている。他の2枚のアルバムもぜひお聴きください。(2007-03) |
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| 第45回<黒人社会の歴史を変えた男〜ジェームス・ブラウン> |
帰郷。
1956年、23歳だった若者は、黒人の夢だったニューヨーク・ハーレムにあるアポロ・シアターのステージに初めて立った。ジェームス・ブラウン。
彼はその後、この聖地に何度も足を運び、ステージで激しく動き、シャウトし、語り、歌い黒人の夢となった。ジェームス・ブラウン。
ステージ狭しと動いた彼は、今、同じアポロのステージで棺に静かに横たわり、動かず、踊らず、語らず、歌わない。ジェームス・ブラウン。
ジェームス・ブラウンの30年来の親友、アル・シャープトン師は棺の傍らで語った。「この人物は、常に何かに対して立ち上がっていた。この人物は、我々一般人のために立ち上がっていた。彼が『セイ・イット・ラウド、アイム・ブラック・アンド・アイム・プラウド(黒人であることを声高に言え、それを誇りに思っている、と)と歌った時、たった一曲のその歌のおかげで、我々の語彙の中から『ニグロ』という言葉が消滅したのだ」
黒人の星であり、希望であり、夢であった男。ジェームス・ブラウン。
ソウル・ミュージックのゴッドファーザーだった男。ジェームス・ブラウン。
ファンキー・プレジデント(大統領)だった男。ジェームス・ブラウン。
アポロのステージに立った1956年からちょうど半世紀。ブラウンがアポロの歴史を作り、アポロがブラウンの歴史を作った。そして、その歴史的劇場の舞台に横たわった。ブルーのスーツ、白い手袋、そして銀色の靴を履いて。2006年、73歳だったジェームス・ブラウンがアポロに戻った。
(ジェームス・ブラウンは2006年12月25日、73歳で亡くなりました)(2007-02) |
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| 第44回<ヴェテラン・ソウル・シンガーが過去の大先輩へ敬意> |
私以前。
今、もっとも歌のうまいソウル・シンガーのひとりに上げられるのが、グラディス・ナイト。1944年5月28日生まれ、還暦を超え、ますますシンガーとしての魅力を輝かせている。グラディス・ナイト&ザ・ピップスとして、「夜汽車よジョージアへ」などの大ヒットを多数持つグラディスが、女性シンガーとして、自分以前に活躍していたジャイアンツ(偉大なシンガーたち)に敬意を表し、そうした過去の先達たちの作品ばかりを歌った新作アルバムが登場した。それが、タイトルもずばり『ビフォー・ミー』だ。
トミー・リピューマ、フィル・ラモーンのプロデュースで、ジャジーな雰囲気を存分に出しているが、やはりソウルフルな味わいが随所に出ている。ビリー・ホリデイ、エラ・フィッツジェラルド、サラ・ヴォーン、ダイナ・ワシントンなど、グラディスが幼少の頃から聴いてきて影響を受けたシンガーたちの作品群がこれでもかと登場する。「ザ・マン・アイ・ラヴ」、「グッド・モーニング・ハートエイク」、「ストーミー・ウェザー」など。バックを支えるミュージシャンたちも、超一流。ジョー・サンプル、ロイ・ハーグローヴ、ラッセル・マローン、デイヴィッド・ファットヘッド・ニューマンなど。グラディスがこのアルバムに『ビフォー・ミー(私、以前に活躍した先達)』と冠したところに、彼女の意気込みが充分感じられる。
先月のアーロン・ネヴィルもじっくり聴きたいアルバムだったが、このグラディスのアルバムも夜ゆっくりと聴きたい作品だ。(2007-01)
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| 第43回<アーロン・ネヴィル新作はソウル・クラシック集> |
クラシック。
ネヴィル・ブラザースのリードシンガー、アーロン・ネヴィルの新作アルバムが出た。タイトルは『ブリング・イット・オン・ホーム...ザ・ソウル・クラシック』。ボーナストラックを含めて全15曲がすべてソウルのクラシックという超強力盤。
あの美しい声で、あのアーロン節で繰り広げられるソウル・クラシックの数々。曲がいいだけに、どれもとろけそうになる。非常にいい企画作だ。
1曲目は、ブルック・ベントンでおなじみの「レイニー・ナイト・イン・ジョージア」。これをゆったりとしたアーロン節で。さらに、5曲目、サム・クックのクラシック「ユー・センド・ミー」では途中にエレクトリック・ピアノの華麗な響きが入る。クレジットを見れば、ジョー・サンプル。他にもロスのトップミュージシャンたち、レイ・パーカー、フレディー・ワシントン、ニール・ラーセンなど多数がレコーディングに参加。
ゲストも多彩だ。クリス・ボッティー、メヴィス・ステイプル、シャカ・カーン、デイヴィッド・サンボーンなどなど。カーティス・メイフィールドの2曲「イッツ・オールライト」と「ピープル・ゲット・レディー」も見事。ライナーノーツによれば、アーロンはカーティスを死去前に見舞っている、という。
アーロンの声は一瞬聴いただけでわかる。そして、どんなに有名な曲でもどれも、すぐにアーロン節になる。他人の曲を自分のものにして歌えてこそ、何ぼのもの。アーロンの解釈力は見事というほかない。また国内盤は2曲ボーナストラックが収録されている。(2006-12) |
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| 第42回<「コントロール」から20年。新作をリリースしたジャネット・ジャクソン> |
成長。
ジャネット・ジャクソンの新作『20 Y.O.』がリリースされた。読み方は「トゥエンティー・イヤーズ・オールド」。これは、彼女が自身でプロデュースに大きくかかわったアルバム『コントロール』(1986年)から、ちょうど今年で20周年ということで、このタイトルがつけられたもの。
ジャネットはその前に2枚、アルバムを出していたが、それほどのヒットにはなっていなかった。まだ、プロデューサーも、ジャネットの音楽的方向性をどうしたらいいか、迷っていた時期だ。しかし、3作目ではジャネットが自らの人生を自身の手でコントロールするように、アルバム制作にも徹底的に関与して、自分の作りたいアルバムを作り上げた。
もちろん、その手助けをしたのが、他ならぬジャム&ルイスの2人だ。ジャム&ルイスとジャネットは、ともに大きく成長した。
人間20歳ともなれば、成人である。『コントロール』からちょうど20年ということは、ジャネットもまさに、アーティストとして「大人」いや、「成人」になったということか。
この20年でジャネットが得たもの、あるいは失ったもの、すべてがここには収められているという。そして、今作ではジャム&ルイスのほかにエグゼクティヴ・プロデューサーにジャーメイン・デュプリを迎え、新しい音への貪欲さを見せる。最近のR&B調の作品から、メロディアスなバラードまで、ジャネットらしい楽曲が並ぶ。(2006-11)
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| 第41回<もうひとりの「ソウル・サヴァイヴァー」サム・ムーア、34年ぶりの新作アルバム> |
奇蹟。
特に60年代から70年代に活躍したミュージシャン、アーティストたちには、当時の社会の流れで、ドラッグなどに犯された人たちが多い。ドラッグで死に至る人もいれば、そこから見事なカムバックを果たす者もいる。このサム・ムーアも、そんな見事な「ソウル・サヴァイヴァー」のひとりだ。
「ソウルマン」「ホールド・オン・アイム・カミン」などの大ヒットで知られるソウル・デュオ、サム&デイヴの片割れ、サム・ムーアが34年ぶりの新録による新作アルバムを出す。タイトルは『オーヴァーナイト・センセーショナル』。
今回は全12曲に、様々なスター・アーティストをゲストに迎えている。ワイノナ、ファンテイジア、ブルース・スプリングスティーン、ジョン・ボン・ジョヴィ、スティーヴ・ウインウッド、スティング、マライア・キャリー、ヴァン・ハント、ビリー・プレストン、シーラE、エリック・クラプトンなどが参加、ゲストだけでも超話題盤。プロデュースは、人気オーディション番組の『アメリカン・アイドル』の辛口審査員ランディー・ジャクソン。
このアルバムを聴くと、サム・ムーアというのはここまでディープなソウル・シンガーだったか、ということを思い知らされる。特にアルバム冒頭の「アイ・キャント・スタンド・ザ・レイン」。重いバックに、サムの歌声、さらにワイノナの声がからむ。アン・ピーブルズやティナ・ターナーのバージョンもあるメンフィスソウルの名曲。この一曲を聴くだけで本アルバムの価値はある(2006-10)
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| 31-40回 |
山野楽器店頭で配布中のJamSpotに好評連載中の連載コラムです。 |
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