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CDジャケット美術館

CDジャケット美術館

第3回展覧会〜クリスマス〜

今回は見ても聴いてもクリスマスの雰囲気を盛り上げること間違いなしのCDをご紹介します。

クリスマスとは・・・
クリスマス(Christmas)とはイエス・キリストの生誕を祝う祭りで、その綴り通りキリスト(Christ)のミサ(Mass)のことです。もともと聖書にはイエスが生まれた日の明確な記述はなく、12月25日というのも後の制定されたものです。一説には古代ミトラ教の冬至の祭りを転用したのではないかと言われています。キリスト教でもクリスマスは「生まれた日」ではなく、「降誕(生誕)を祝う日」ですから、ミサ(Mass)となっているのでしょう。なんにせよ、クリスマスがキリスト教徒であるなしに関わらず、年に一度の大イベントとなっているのは周知のことです。人類は古来よりお祭りが好きなのですね。


クリスマス・アルバムに使われる絵画の題材…
さて世にクリスマス・アルバムは星の数ほどあります。クラシックに限っても毎年毎年たくさん出てくるのですが、クリスマスに相応しい名画をジャケットに使用したCDというのは、やはり輸入盤に多いようです。中でも題材として取り上げられることの多いのが、 生まれたばかりのイエスに祈りをささげる聖母マリアらを描いた「降誕」と、救世主(キリスト)が生まれたことを星によって知った3人のマギ(三博士)の礼拝の場面を描いた「マギの礼拝」です。どちらも赤ちゃんの姿で描かれるイエスを中心に描かれ、数多くの登場人物が配置されています。時代や画家の個性によっても描き方がことなるので、比べて楽しい題材です。

須田純一


CD関連作品

ジャケット  

『幼子が生まれた!〜ルネサンスのクリスマス・ミサ』
ヴォーカル・アンサンブル カペラ

<REGULUS>RGCD1006 国内盤

ジャケット絵画
「ベリー公のいとも美しき聖母時祷書」より「降誕」の場面
フランス国立図書館

馬小屋で生まれたイエスにマリアとヨセフが祈りを捧げる場面。前景にはその場所を示すように馬も描かれています。これは中世フランスのベリー公が描かせた時祷書の中の一部です。時祷書とは、キリスト教徒の聖務日課(神に対する日々のお務めと言えば分かりやすいでしょうか)を描いた装飾本のこと。祈りの言葉や讃美歌が関連する絵画とともに掲載されています。暦や時節の行事も描かれることが多く、当時の生活を知る上でも貴重な資料となっているそうです。中世フランスの領主ベリー公ジャン1世はこうした時祷書や写本を当時の一流の芸術家に数多く作らせており、中でも「ベリー公のいとも豪華なる時祷書」という名称で知られる時祷書はその豪著さで有名なものです。この「ベリー公のいとも美しき聖母時祷書」はその姉妹書のようなもので、こちらも豪華なものです。この「降誕」の場面を描いた挿絵も鮮やかな青を中心とした美しい色彩で鑑賞者を魅了します。

このアルバムは、日本のルネサンス音楽専門声楽グループ、ヴォーカル・アンサンブル カペラによる演奏で、ルネサンス時代のフランドル楽派の作曲家ラ・リューのミサ<幼子が生まれた>を中心に、ラ・リューと同時代人のムトンのモテットとグレゴリオ聖歌を加え、ルネサンス時代のクリスマス・ミサの音楽による典礼を再現しています。ラ・リューもムトンもルネサンス音楽の一大潮流であるフランドル楽派を代表する作曲家で、特にラ・リューは、ルネサンス時代最大の作曲家と言われるジョスカン・デ・プレと双璧をなすほど後世での人気も高く、その影響力も大きい人物でした。特に聖母マリアを題材とした楽曲は、親しみやすく、温かさを感じる曲が多いので、クリスマスの温かな雰囲気にはぴったり。カペラの柔らかい発声もその雰囲気を盛り上げています。

ジャケット  

J.S.バッハ:クリスマス・オラトリオ
フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮コレギウム・ヴォカーレ・ヘント

<ERATO/ワーナー> WPCS16236/7(2CD)国内盤

ジャケット絵画
ピエロ・デッラ・フランチェスカ:降誕
ロンドン・ナショナル・ギャラリー

ピエロ・デッラ・フランチェスカはイタリア・ルネサンス初期を代表する画家。数学や幾何学の研究に没頭し、その研究を生かした計算し尽くされた構図と人物表現による独特の画面が、まさにピエロ・デッラ・フランチェスカならではという個性的な画風を生み出しました。また明快な形態把握や明るい色彩感覚は現代の20世紀以降の美術家たちに高く評価され、現代美術にも大きな影響を与えています。この「降誕」にも、布(おそらくマリアのマント)が敷いてあるものの、地べたに寝かされた赤子であるイエスの配置が面白く思えます。イエスも少し離れて真剣に祈りをささげているマリアの方を見て、「抱っこして」とねだっているような手ぶりに見えますね。イエスの後方に立つ青年たちは羽こそありませんが天使で、リュートとヴィオラ・ダ・ブラッチョ(ヴァイオリンやヴィオラの先祖のような楽器です)の伴奏で、聖歌を歌っているのでしょう。また背景に描かれた牛もイエスを見つめており、なんとも優しい表情をしているのが印象的です。

厳かに祈りを捧げるマリア、イエスの方を見もせずに熱唱し、奏でる天使たち、マリアに抱っこをねだる幼子イエス、静かに温かい眼差しで見守る牛。こうした要素を理路整然と画面に配置する構成は、今の感覚からすると、けっこうシュールに思えるのではないでしょうか。なんとも独特なクリスマスの雰囲気かもしれません。

さて、このCDで有名なバッハのクリスマス・オラトリオを指揮するのは古楽の名指揮者ヘレヴェッヘ。曲の持つ「美しさ」を前面に押し出した演奏で、合唱のハーモニーの美しさは特筆すべきものです。この作品は、金管を伴う大規模な合唱や、印象的な旋律が出てくる独唱に注目されがちですが、ヘレヴェッヘは小規模でシンプルなコラールを重視し、その見事なハーモニーを印象付け、実はこのコラールこそが作品の根幹であることを気付かせてくれるのです。

ジャケット  

J.S.バッハ:クリスマス・オラトリオ
ジョン・バット指揮ダニーデン・コンソート

<LINN>CKD499(2CD) 輸入盤

ジャケット絵画
レンブラント・ファン・レイン:「マギの礼拝」
エルミタージュ美術館

「光と闇の魔術師」レンブラントならではの「闇の中の光」の表現が印象的な絵画です。有名な「夜警」に代表される集団肖像画を得意としたレンブラントらしく、マギやその連れ、群衆、そしてマリアに至るまでの登場人物の表情が細かく描き分けられています。まるで目の前で「マギの礼拝」が行われているかのような演劇的な構図や人物配置、明暗法がリアリティを生み、絵画で「聖夜」を現実化しているようです。

小編成によるバッハ演奏で驚くべき成果を上げているイギリスの高名な音楽学者にして指揮者、鍵盤奏者のジョン・バット指揮によるこの演奏は、基本的に各パート一人の歌手陣で、楽器も弦が2・2・1・1・1という実に小さな編成。クリスマス・オラトリオはまさにお祭りといった派手で豪華な演出も可能な曲ですが、こうして小さな編成で聴くと、クリスマスの親密な雰囲気を盛り上げてくれます。

ジャケット  

クリスマス協奏曲集 カペラ・ガベッタ

<Deutsche harmonia mundi> 88985332982輸入盤

ジャケット絵画
ジェンティーレ・ダ・ファブリアーノ:マギの礼拝
ウフィッツィ美術館

中世イタリアの国際ゴシック様式における代表格の大画家ジェンティーレ・ダ・ファブリアーノによる有名な作品を、主要な人物だけトリミングし、ジャケットに使用しています。細部に至るまで描きこむ緻密な線描と黄金を中心とする豪奢な色彩を特徴とするジェンティーレは、後のルネサンスの画家たちにも大きな影響を与えた中世とルネサンスの懸け橋となった画家です。彼の豪華な画面の特徴である黄金の背景はここではトリミングされていてわかりませんが、人物の服などの緻密な表現の凝り様のすごさはわかります。現代の目では生硬な表現に見えるかもしれませんが、厳かなクリスマスという雰囲気にはぴったりではないでしょうか。

コレッリの有名な「クリスマス協奏曲」を中心に、イタリア・バロックのクリスマス関連の合奏曲を集めたこのアルバムは、イタリアの気鋭のピリオド楽器アンサンブル、カペラ・ガベッタによるもの。曲の一部に牧歌的な楽章を持つことで、幼子イエスが素朴な馬小屋で多くの人々の礼拝を受け、祝福を与える様子が表現されています。同様の企画は他にもありますが、颯爽とした中にも温かみを感じさせる演奏はこのアルバムならでは。ザヴァテリ、ラガッツィといった作曲家の珍しい作品も収録しています。

ジャケット  

主の生誕〜ビクトリア:聖母マリアのためのモテット集
カペラ・デ・ミニストレルス

<LICANUS>CDM1130 輸入盤

ジャケット絵画
フランシスコ・デ・スルバラン:受胎告知
フィラデルフィア美術館

スルバランは17世紀スペインの画家。明暗法を巧みに使った劇的な表現ながら、どこか静謐ささえ感じさせる独特の画風を持つスルバランは、静謐な静物画を描いたことでも知られています。この絵画は天使が聖母マリアに神の子を授かったことを伝える「受胎告知」を描いた作品の天使だけをトリミングしてジャケットに使用しています。受胎告知はあくまで妊娠したことを伝えているのですから、クリスマスより何か月も前なのですが、クリスマスにはイエスの母である聖母マリアも称えられるので、こうしたマリアのエピソードを描いた絵画やマリアを称える音楽もクリスマス(降誕祭)礼拝に用いられることが多いようです。

このアルバムも、スペイン・ルネサンス最後期の作曲家にして、最も人気の高い天才作曲家ビクトリアが残した聖母マリア関連の宗教声楽曲を集めたもので、ブックタイプの豪華な装丁による美しい仕上がりになっています。スペインはもともと聖母マリア信仰が盛んな国で、マリアを題材とする絵画や音楽が数多く作られました。ビクトリアの音楽はその中でも際立って美しく印象的なもので、聴いていて「ああ、いい曲だなあ」と思える作品ばかりです。カペラ・デ・ミニストレルスの演奏は、合唱だけでなく、楽器も導入して当時のスペインでの演奏を再現しています。柔らかで色彩感あふれる歌唱・演奏なので、クリスマスの雰囲気にもぴったりです。スルバランの美しい天使をあしらった装丁もよいですし、クリスマスのプレゼントにもお勧めです。

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