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2009年7月12日(日)より3日間にわたり、ウインドクルーのブラスフェスティバル・スペシャルイベントとして「はじめてのナチュラルホルン体験講座」を開催いたしました。

講師はオランダ在住中にナチュラルホルンを学んだ東京フィルハーモニー交響楽団ホルン奏者の五十畑勉氏。

ご参加頂いたのは、普段アマチュアのオーケストラでホルンを吹かれている本多さんと木野戸さん、フリーホルンプレイヤーの皆川さん。普段めったに吹く機会のない楽器なだけに皆さん真剣に、そして楽しんで演奏されていました!

五十畑 勉(プロフィール)
東京音楽大学卒業。アムステルダム音楽院卒業。オランダ国家演奏家資格取得。ホルンを松崎裕、Jacob Slagter、Julia Studebaker、ナチュラル ホルンをTeunis van der Zwart氏に師事。現在、東京フィルハーモニー交響楽団ホルン奏者。

<1日目:7月12日>
今回使用した楽器は、山野楽器で直輸入しているブランド”イラチェック”と”ユングヴィルト”のボへミアンタイプ。両ブランドともボーゲン(調を替える円状のマウスパイプ)がフルセットで付属しており、様々な調に替えての演奏が可能です。
まずは楽器の構え方から…「左手はボーゲンと楽器をしっかり握りましょう。」そして、先生が実際に練習で使用していたという簡単な練習曲をボーゲンを替えて吹いてみます。
倍音だけの簡単な譜面ですが、普段のバルブホルンに慣れているせいか、なんだか感覚が慣れず難しい!?…でもこれが元祖ホルンなのです!
それぞれの管で吹いた印象はこの様な感じでした♪

E♭管…戦闘や狩りのイメージ
D管…落ち着いた響き
C管…朗々ともったりとした印象
A管…軽快で愉快な印象
G管…品のある響き
F管…オープンで明るい

「管を替えた時は、その管のイメージをしてから音を出しましょう。」
同じ曲を同じ楽器で演奏しているのに、調の違うボーゲンに替えるだけで音のイメージがガラリと変わるのがとても印象的でした。
そして面白い!ベートーベンの交響曲第7番がin-Aなのも、ブラームスの交響曲第2番の冒頭がin-Dなのも納得ですね。
1時間近く吹いていると「そろそろ水が溜まってきたかな?」と先生が。
ナチュラルホルンは本体よりもほとんどボーゲンに水が溜まるとのことで、水の抜き方を教わりました。
ボーゲンをくるくる回し、差込口から息を勢いよく入れると…溜まっていた水分がマウスパイプから出てきます。
これが何回も息を入れるので結構疲れるのですが、なんだか楽しい作業でした。

終了してからも、皆さんくるくるくるくると…きっちり水分を抜いて頂きました。

まずは先生の見本から。
「付けている管のイメージをしてから音を出しましょう!」
みんなで
吹いて見ます。

<2日目:7月20日>
第2回目はいよいよ音階に挑戦です!
ナチュラルホルンはバルブがついていないので、右手の開け閉めで音階をつくります。これが”ハンドストッピング奏法”。

完全にゲシュトップする音と、3/4程ふさぐ音とオープンで吹く音で音階が出来上がります。特に3/4ふさぐ“レ”の音は、なかなか音が取りづらく苦戦しましたが、先生が1人1人の右手のふさぎ方と口の開け方を確認してくださり、なんとか全員がそれなりに音階を奏でるまでになりました。

そして、そろそろナチュラルホルンの扱いにも慣れてきたところで、オーケストラスタディに挑戦!
まずはE管で、ブラームスの交響曲第1番/第2楽章の有名なホルンのフレーズを。そしてF管でベートーベンの交響曲第8番/第3楽章の1、2番ホルンのメロディをペアで分かれてデュエット。同じくベートーベンのフィデリオ冒頭のホルンのハーモニーをE管で。
それぞれの調のイメージを思い浮かべて吹くと、何ともいえない響きが…。
これぞ作曲者が思い描いていた本来の響きでは?と実感でき、感激しました。

 

←今回使用したのは、金色の表紙が目印のエディション・ペータースのオーケストラスタディ。
  有名なフレーズが盛り込まれたこの楽譜は、ウインドクルーにて販売中です☆


<3日目:7月26日>

いよいよ“はじめてのナチュラルホルン体験講座”も最終日。
30分前にはすでに全員が集合していて、開始時間まで個人練習を行ないました☆

1日目から行なっている練習曲と2日目の音階を再度確認しながら練習。先生がずっとおっしゃっている“管(調)による音のイメージを思い浮かべてから音を出すこと”も意識的に出来る様になってきたのと、楽器自体に大分慣れてきたのか、4人の音も自然とまとまりが出てきました。
前回のオケスタをもう一度おさらいして、最後にウェーバーの魔弾の射手に挑戦です!
この曲は1、2番がF管。3、4番がC管になっているので、まずは1人1パートずつ順番に吹いてみます。
そしてパート分けをして通して演奏。
3、4番のC管での朗々とした響きと、途中から加わる1、2番のF管の響きがみごとに混ざり合いました!

ナチュラルホルンは音階の中で、ほぼ平均律に鳴る音と少し低めに鳴る音がありますが、それは無理に音程を合わせるのではなくその特徴をそのまま吹いた方が上手く混ざり合うそうです。
通し終わった後、先生より「すごく良い響きがした!」と。
吹く事に一杯一杯になってしまう部分も少しありましたが…皆さんその響きを存分に味わいながら吹いていました。
やはりこの響きはホルンにしか出せない響きですね。そしておそらくナチュラルホルンだからこそ、これだけ実感出来たのではないでしょうか。このイメージと感覚は、現在のバルブホルン(モダンホルン)にも充分に生かせる内容となりました。これからバルブホルンを吹くのが楽しみですね!

今ではなかなか活躍の場のない楽器ですが、ナチュラルホルンを使ったアンサンブルなんていうのも面白いかもしれません☆
“はじめてのナチュラルホルン体験講座”、改めてホルンの良さを実感そして体感出来るとても良い講座でした!
また是非、第2回目を開催しましょう!


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